極東の窓

ロシア極東連邦総合大学函館校がお送りする極東情報満載のページ。
函館から、ウラジオストクから、様々な書き手がお届けします。

FMいるか「デルカーチ先生に聞く 1」

 今回は2008年7月、FMいるか「ONE WORLD WAVE」で放送された内容をご紹介します。
 この番組では月替わりでいろいろな国の方をゲストに迎えてお話を聞いています。7月は本校のデルカーチ講師がゲスト出演し、ロシアまつりの話題をメインにお話しました。
 デルカーチ先生はロシアまつりでは常に企画、広報などで中心的役割を果たしています。ポスターやチラシなども毎回デルカーチ先生のデザインによるものです。
ロシアまつりは終了してしまいましたが、今読んでもまつりの側面がわかるおもしろい内容ですので、どうぞご一読ください。
 3回に渡り放送された内容を随時掲載しますので、今後もお楽しみに!
ゲスト:ロシア極東国立総合大学函館校
    講師 デルカーチ・フョードル(以下デル)
聞き手:財団法人 北海道国際交流センター
    事務局長 池田 誠(以下池田)
    
<7月5日放送 第1回 2008はこだてロシアまつりについて>
池田:デルカーチ先生、こんにちは。
デル:こんにちは。Здравствуйте(ズドゥラーストゥヴィチェ)!
池田:いよいよ7月に入りましたけれども。
デル:そうですね、また忙しくなりますね。
池田:なんで忙しくなるんでしょうかね。
デル:みなさん多分、おなじみになりましたロシアまつりというものが、今まで10回やりまして、今回は少しプログラムを変えようかということで、夏に回してみました。
池田:今までは11月ですよね。
デル:そうですね、11月上旬です。
池田:みなさんもう、その時期はロシアまつりだと思っていたんですけれども、なんと今年は夏にやります、と。
デル:そうですね、暖かい天気になりますように、今は祈るだけなんですけれども、外でやりたいとずっと前から考えておりまして、今年ついに実現させます。
池田:ちなみに先生は極東大学に来て何年ですか?
デル:函館の極東大学は1997年からですね。私はその大学(ウラジオストクの本学)の教え子でもあるわけですから、それは1987年に入学して、それからなぜかずっと、母校と関係を持っているわけです。
池田:卒業してから先生をやっているということですよね。さて、第11回はこだてロシアまつりですね。毎回テーマが決まっているようなんですが、今年はどんな?
デル:せっかく外でやるということで、ロシアには昔からある、まあ日本にもあるようなものだと思いますけれども、“ヤールマルカ”というものがあって、それはどうやって日本語に翻訳すればいいか、大学のみんなでその言葉を考えていたんですけれども、結局“楽市楽座”という言葉が一番当たるんじゃないかと思って、「ヤールマルカ~ろしあ楽市楽座~」というテーマにしたんですね。それは昔から、ヤールマルカというものは主に商業祭なんですね。様々な商人がいろいろなところから一つのところに集まって、例えばモスクワとか、ニジニ・ノヴゴロドとか、とても有名なところがあって、そこで大きな商業祭をやりますね。日本でもよく“フェア”という言葉が使われますが、実際にヤールマルカは英語のフェアに一番近いと言われています。そこで様々なパフォーマンスとかアトラクションとかもやっているわけですね。
池田:じゃあ、実際に今年のはこだてロシアまつりもそういうパフォーマンスがあるということなんですね?
デル:それに近づけばいいな、と思いますけど。
池田:さて、中身のほうはどんな感じなのでしょう。
デル:まずステージショーがありますけれども、いつもうちの鳥飼先生が担当しているコール八幡坂(合唱サークル)は、いつもは女子が多いのですが、今年は男子が多く集まっています。とても楽しみです。
池田:デルカーチ先生はコール八幡坂ではないんですか?
デル:私もその中に入ると思います。声だけはうるさいんです。また、今年3回目になりますが、人形劇をやります。今年は「三つの願い」という小さな劇をご紹介させていただきます。また、今年スペシャルのものもありますが、実はちょうどロシアまつりを行うときに、長崎からロシア製のバイクのマラソンがスタートして、ロシアまつりの現場でフィニッシュが予定されています。ナナハン(750㏄)ですね。そこでフィニッシュして、プレゼンテーションなどもします。
池田:単なる7月19日一日だけのおまつりじゃなく、その前から始まっているということですね。
デル:そうですね、向こうもとても楽しみだと言っています。またその当日は青函カップヨットレースもありますので、ロシアからヨットも入ります。海からも陸からもロシア人が来るということです。
池田:ロシア船上陸、みたいな感じですかね。いつも僕が楽しみにしているのはロシア料理なんですが、今年はどうですか?
デル:今年はきのこのスープが中心だと思いますけれども、串焼肉とかいろいろなものがあります。サラダとか、夏のメニューをちょっと出したいな、と思いますね。
池田:ちょっと違うんですね。ボルシチというのは冬のメニューですよね。
デル:そうですね、ボルシチに使う赤カブを収穫するシーズンは、秋に入ってからですね。今は夏なので、手に入らないという理由もありますけれども、夏のスープはきのことかいっぱい入っているので、それも出したいと思います。
池田:おもしろいですね。じゃあ、違った“夏のロシア”を楽しんでもらえるという…。
デル:そうですね、ロシアにも実は夏があります!暑いです、30℃を超えます。
池田:半袖は要らないのかと思いました。
デル:みんな半袖ですね。
池田:そうですか。まもなくということで、みんな準備をしているところですね。
デル:そうですね、学生たちも忙しくて忙しくて、勉強が間に合うか心配です。
池田:勉強もしながら、ロシアまつりの準備もする、ということですね。デルカーチ先生から、今年はこんなだから是非来てください、というのを一言いただきたいと思います。
デル:一生懸命がんばりますので、みなさん是非来てください。楽しみを保証します!