ウラジオストク市の「日本料理」
ロシア極東連邦総合大学函館校 教授 スレイメノヴァ・アイーダ
日本とロシア両国の「かけ橋」であったウラジオストク市には日本料理の店があることについて話をさせていただきたいと思います。店だけではなくて、日本料理の名称もウラジオストク語になったことも不思議であると考えています。
日本料理の名称について話し始めたら、直接の借用語もあります。「炒飯 / チャーハン」«тяха̀н»、「餃子 /ギョーザ」«гёдза»、「ラーメン」«ра̀мэн»、「うどん」«удо̀н»という単語はもうロシア語のウラジオストクの方言になりました。ロシアの中部(モスクワ、サンクトペテルブルク、カザン等の地方)ではこのような単語は理解できませんが、沿海州地方で、この単語について確認してみたら、特にウラジオストク市、ナホトカ市の市民たちは「あ!日本の美味しいものだ!」と答えるだろうと思います。
もちろん、日本海の名物にはロシア語の名称もあります。ホタテは「グレベショーク」«гребешо̀к»、つぶ貝は「トルバーチ」«труба̀ч»です。ウラジオストクの市民たちは日本人のようにこれらの海産物から刺身を作ったり、バターで揚げたり、醬油をつけたりします。私も小さいときは夏休みによく生ホタテを試したことがありました。日本人の大好きなウニ(ロシアの名称は「モルスコイ・ヨージ(=海のハリネズミ)」«морско̀й ёж»)、タラバガニ(ロシアの名称は「カムチャツカ・クラーブ」«камча̀тский краб»)、毛ガニ(ロシアの名称は「クラーブ・ヴォロサーチック」«краб-волоса̀тик»)は人気の料理で、特にソビエトのカニの缶詰から始まり現在のレストランのメニューに至るまで、カニ料理は第一の極東料理になりました。ロシア語では「スナトカ」«сна̀тка»というカニ缶詰の商品名はソビエト時代に生まれました。実は、この単語はカムチャツカの地名から由来し、宣伝のためにKamchatkaの英語の単語の後部だけが残って、ロシア語の「スナトカ」«сна̀тка»になりました。私は小さいとき「スナトカ」«сна̀тка»という単語は正しいカニの意味を持つと考えていました。
日本人が好きな「なまこ酢」はウラジオストクでも知られていますが、ウラジオストクの人たちはナマコから「スコブリャンカ」«скобля̀нка»という料理を作ります。できるだけ薄切りにして作る煮込みで、時間がかかる料理ですが、海産物の料理にあこがれているウラジオストクの市民たちは祭りのときのご馳走にしています。もう一つの興味深い事実は、ウラジオストク市の歴史はナマコ湾(現在の中央広場に近い浦)から始まり、中国語では海參崴,海参崴«Hǎishēnwǎi»の名称もありました。19世紀にはウラジオストクはナマコの町と考えられていました。
ホタテ、つぶ貝は、カニ、イクラ、ウニと共にロシアの「スシ」に使われていますが、ロシアの「スシ」には特徴があります。ロシア人は、生魚は苦手である理由で、この「スシ」の中に焼きホタテを入れています。もう一つの特徴は、アメリカの「フィラデルフィア」、「カリフォルニア」という裏巻きずし(またはロール)のような「スシ」は大人気で、この裏巻きの中身は、アボカド、カニ、カッテージ・チーズです。但し、ウラジオストクの裏巻きずしの中には、カニカマやニシンなどを使うロシアの中部と違って、本当のカニが入っています。
ウラジオストクのファストフードを思い出したら、すぐ「ピャンセ」という肉まん・豚まんみたいな街の屋台で売られているものが現れます。日本に来るウラジオストクの人は、「え!僕らの『ピャンセ』は日本にもあるの?」と驚きます。「ピャンセ」という肉まんは、韓国料理から生まれたファストフードですが、他のロシアの町では全然知られていません。モスクワ・サンクトペテルブルクから来る観光客たちはウラジオストクでだけ食べることができます。
ウラジオストクの学生は、節約の時には日本製の「カップヌードル」、韓国製の「ドシラーク」の麺類を食べています。町の喫茶店で販売するお弁当も人気になりました。
どこで日本料理の材料を買うことができますか?コロナ時代の前も今も街で人気のある「団欒」というチェーンや、現在の「レミー」«Remi»・「サンベリー」«Samberi»というスーパーマーケットでは醤油、ふりかけ、キューピーのマヨネーズ、ゴマダレ、味噌等の材料・ソースも手に入れることができます。自然に恵まれているウラジオストクでは、魚、カニ等の新鮮な海産物も、料理を作るときに使えます。
「ピャンセ」とカニの缶詰,«chatka»を、写真で確かめてもよろしいと思います。


学内の様子
農業プロジェクト・アグリ八幡坂
春に土を起こし、種蒔きした野菜たちは順調に育ち、9月にスビョークラ(ビーツ)、ジャガイモ、玉ねぎを収穫しました。オレンジに色づいた大きなパプリカや真っ赤な唐がらし、トマトも獲れました。
スビョークラはまだ畑に残してあり、10月の放課後に予定している恒例のボルシチパーティーでは、これらを材料として校内の食堂でロシア人教員の監修のもと、ボルシチを作る予定です。自炊している学生たちはこの日収穫した新鮮野菜を持ち帰り、それぞれがサラダやパスタ、カレーなどの料理にするそうです。
9月の函館は快晴が続き、きれいな空気と繁った緑が美しい中、作物を手にした学生たちもこの笑顔です。


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お知らせ
ホームコンサート「極東の窓」から・FINALのご案内
ピアノ・高実希子さん、ヴァイオリン・田代裕貴さんをお迎えし、2019年よりほぼ毎年開催してきたコンサート・シリーズ、7回目にして最後です。大きなホールでのコンサートは2019年と2024年の2回、それ以外は函館校講堂を会場にホームコンサートとして開催してまいりました。
今回はホームとなります。2019年函館市芸術ホールで開催した初回のコンサートで演奏したプロコフィエフ作曲「ロメオとジュリエット」のほか、初披露のチャイコフスキー作曲「花のワルツ」など、魅力あるロシア音楽をお届けします。
秋の夕暮れ、アットホームな雰囲気の中で素敵な調べを、堪能しませんか?みなさまのお越しを心よりお待ちしております。
日時:10月16日(金)18:00~19:00
場所:本校3F 講堂
出演:ピアノ 高 実希子
ヴァイオリン 田代 裕貴
曲目:プロコフィエフ:組曲「ロメオとジュリエット」Op.64
チャイコフスキ―:「くるみ割り人形」より 花のワルツ
ラフマニノフ:前奏曲 Op.3-2 «鐘»(ピアノソロ)他
料金:出演者に向けて一口1,000円以上のご寄付をお願いします。
ソフドリンク付き。
定員:先着60名
* 事務局までお電話またはメールでお申し込みください。
電話 0138-26-6523(月~金 9:00~17:00)
メール info@fesu.ac.jp
* 当校の駐車場には限りがありますので、公共交通または近隣有料駐車場のご利用をお願いします。



オトナのマトリョーシカ絵付け体験教室
中高生以上の一般市民を対象とした「オトナのマトリョーシカ絵付け体験教室」を開催します。
当日は、ロシア人教員が鉛筆で下絵を描いた白木のマトリョーシカに、自分の好きな色を塗ったり模様を付けて完成させる作業で、マトリョーシカを始め必要な道具は本校で準備します。
自分だけのマトリョーシカを仕上げていただく、楽しいイベントです。

日時:12月5日(土)9:00~12:00
場所:ロシア極東連邦総合大学函館校 2F ロシアセンター
費用:一人3,000円(当日いただきます)
定員:7名
申込:ロシア極東連邦総合大学函館校事務局までお電話でお申し込みください。
定員になり次第、締切りとさせていただきます。
電話:0138-26-6523(月~金 9:00~17:00)


2027年オリジナルカレンダー予約受付開始
2017年から制作を始め、毎年大好評のオリジナルカレンダー、2027年版をもって最後の販売となります。毎回、留学やインターンシップでロシア各都市を訪れた学生や、ロシア在住の卒業生が撮影した写真を使って制作してまいりましたが、今回は過去のカレンダーの中から選び抜いた写真を使った「厳選最終版」となります。
月や曜日、祝日はロシア語でも標記していますので、ロシア語学習にも役立ちます。
12月上旬から本校事務局にて1部500円で販売し、収益は学生自治会活動の補助に使わせていただきます。
郵送ご希望の場合は1部610円(送料込み・日本国内に限る)で承ります。代金を銀行振込または現金書留にてお支払いください。その際、送付先の住所・氏名・電話番号をメールまたは現金封筒にメモ同封でお知らせください。
複数部ご希望の場合は送料が変わりますので、その旨お問合せください。
※ 詳しくは今後更新するホームページをご確認ください。
冬季休業
今年度の冬季休業は、12月22日(火)から1月6日(水)までです。
後期授業再開日は1月7日(木)です。
事務局テレワークと年末年始休業
冬季休業中の12月22日(火)~1月6日(水)の期間の平日は、事務局のテレワーク期間とし、校舎を閉鎖します。この間、図書室は利用できません。証明書発行等急ぎの場合は、info@fesu.ac.jpに、まずはメールでご連絡ください。なお、12月29日(火)~1月5日(火)については、年末年始休業となり、メール対応もできませんのでご了承ください。
函館日ロ親善協会からのお知らせ
7~9月の主な活動実績
〇現在、主だった活動はできておりません。
≪係より≫
9月から後期授業が始まりました。いよいよ最後の学期です。特別なことはありませんが、今までと変わらず、カレンダー制作やコンサートの開催等、みなさまのご協力をいただきながら地域に開かれた学校としての役割を果たしていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。(大渡)

