No.6 1996.01"Миллион звезд" ミリオン・ズビョースト/百万の星

С НОВЫМ ГОДОМ

ロシア極東国立総合大学函館校 校長 ネザムトヂノフ・ヴィクトル

明けましておめでとうございます。
平成8年の新春を迎えるに当たり、ロシア極東国立総合大学函館校の皆様に御清福と御繁栄を心からお祈り申し上げます。
函館校は平成6年4月にロシア言語文学教育機関として発足以来2年目を迎えましたが、この間幾多の制度の変遷を経ながら年々その充実を図りつつ、教授法の向上を図るため各般の事業を推進して参りました。
旧年中は本学教育のため、函館市のご支援、ご協力を賜りましたこと厚く御礼申し上げます。
1996年は本学にとって歴史的な年になるでしょう。本学は4月から学校法人としてスタートすることになりました。また、今の校舎の2階と3階に移転して教室数が増え、LL教室、コンピュータ室等が設置されると期待しております。学生にとっても日本の他の大学と同じようなメリットがあるでしょう。
今、ここに新しい年を迎え、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
年頭に当たり、本学を取り巻く諸問題とこれに対する私の所信を2、3申し上げ、新年のご挨拶といたします。
まず、第一に学生の出席についてであります。世界では、様々なかたちの大学が活動しております。そのうち、放送大学、通信大学などは、自分の都合のいい時期に勉強できる教育機関です。けれども私は、そのような大学を出て外国語を覚えた人に一人も会ったことがありません。逆に日本とロシアで活躍している私の知っている通訳は、みな先生について学んでいました。先生のもとで基礎知識を受けながら、自己研鑽してきた人ばかりです。本学では毎日ネイティブスピーカーとの接触で、短期間でロシア語を覚えられるようになります。ほとんどの学生がその状態になっていますが、100%に近づけば大変嬉しく思います。
第二に、留学についてであります。本校での留学の目的はロシア語の知識を一層充実させることにあります。と同時に観光の要素もありますので、外国での滞在を楽しくするための用意を今から進んで始めるほうが良いかと思います。
第三に、学生自治会についてであります。先ほど、1年生の古賀さんが創価大学主催のロシア語弁論大会に参加しました。さまざまな大学から10人以上の参加があったそうです。受入機関は学生自治会でした。もう数年にもわたって、その大学の学生団体が国際的な行事を行っているそうです。本学はどうでしょうか。ロシア語弁論大会、ヨールカ祭など各種行事の創始者になりませんか。
第四に、選択科目についてであります。カリキュラムの必修科目は、主としてロシア語、ロシアに関係のある科目が多いですが、学生は本学を出て、通訳だけでなく、日本企業の社員として勤める可能性もありますので、平成8年度から欠かせない科目、つまり経営学、情報処理論、コンピューター概論などを導入する予定です。
以上、本学を取り巻くいくつかの問題について私の所信の一端を申し上げました。本学は、今さら申し上げるまでもなく、より良い大学になるよう取り組んでまいりましたが、その目的達成のために一層誠心誠意努力していかなければならないと考えております。
この新しい一年が皆様方にとりまして健康で実りの多い年でありますよう心からお祈りいたしまして、年頭のご挨拶といたします。