学科・カリキュラム

学科

4年制のロシア地域学科、2年制ロシア語科、大学・大学院との接続についてはこちらをご覧ください。

ロシア地域学科(昼4年制)

1・2年次は、基本的な会話・文法の習得、3・4年次はさらに実用的なロシア語や職業現場で使えるロシア語を学び、高度なロシア語力を身に付けます。また、ロシアの歴史・文学・文化・政治・経済など幅広く学び、3年次にウラジオストク本学で3カ月の留学実習を行うことによって、ロシアに対する理解を深め、ロシアのスペシャリストを目指します。
卒業時には、極東連邦総合大学から卒業証書と学士号が授与され、函館校からは卒業証書と高度専門士※の称号が付与されます。

※「高度専門士」とは、専門学校の教育内容の高度化と修業年限の長期化を踏まえ、その学習成果を適切に評価するため、一定の要件を満たしていると文部科学大臣が認めた4年制専門課程の修了者に対し付与される、これまでの「専門士」よりも上位にあたる称号です。

ロシア語科(昼2年制)

ロシア語の日常会話を中心に、基本的文法・作文等をトレーニングするほか、講読・演習を通じてロシア語力を高めます。また、2年次にはウラジオストク本学で1カ月間の留学実習を行います。
2年間の履修を終えた後は、ロシア地域学科3年次へ編入する道も開かれています。
卒業時、函館校から卒業証書と専門士※の称号が付与されます。

※「専門士」とは、文部科学大臣が一定の要件を満たしていると認めた2年制以上の専門課程修了者に授与される称号です。

大学・大学院との接続

日本の文部科学省より、ロシア語科は「専門士」の称号を、ロシア地域学科は「高度専門士」の称号を付与できる専門課程としてそれぞれ認定されており、さらに、函館校は、両科とも「外国大学の日本校」として指定されております。
これにより、本校の学生は日本の大学への編入学・転学・単位互換が可能であり、また、ロシア地域学科の学生については、卒業後、日本の大学院への入学も可能です。

カリキュラム

ロシア地域学科(昼4年制)

カリキュラム

科目 時間数
第一学年 第二学年 第三学年 第四学年 合計
前期 後期 前期 後期 前期 後期 前期 後期
実用ロシア語会話 128 80 64 80 64 28 64 120 628
実用ロシア語文法 128 160 64 80 64 28 64 80 668
ロシア語会話 240 240
ロシア語演習 32 40 32 40 32 14 32 40 262
ロシア語講読 40 32 40 64 14 32 40 262
通訳翻訳入門 96 80 176
通訳翻訳演習 96 28 64 80 268
英語 64 80 64 80 64 28 96 80 556
ロシア地理 32 32
ロシア民族学 32 40 72
ロシア国家政治体制 32 14 46
ロシア経済 40 32 72
ロシア史 32 40 32 14 118
ロシア文学史 32 40 32 14 32 150
ロシア文化史 32 40 32 104
哲学 32 32
ロシア語コンピュータ環境入門 32 32
数学 32 32
体育 32 40 32 40 32 14 32 40 262
ゼミナール 32 40 32 40 32 40 216
日ロ関係史 32 40 72
法学入門 16 16 32
論文作成 20 20 16 14 16 40 126
592 640 528 640 608 464 512 600 4458

※上記カリキュラムは予定です。時間数に留学実習時間も含みます。

ロシア語科(昼2年制)

カリキュラム

科目 時間数
第一学年 第二学年 合計
前期 後期 前期 後期
実用ロシア語会話 128 80 64 64 336
実用ロシア語文法 128 160 64 64 416
ロシア語会話       80 80
ロシア語演習 32 40 32 32 136
ロシア語講読   40 32 32 104
通訳翻訳入門     96 64 160
英語 64 80 64 64 272
ロシア地理 32       32
ロシア民族学 32 40     72
ロシア経済       32 32
ロシア史     32 32 64
ロシア文学史 32 32 64
ロシア文化史 32 40 32   104
ロシア語コンピュータ環境入門 32       32
ゼミナール 32 40 32 32 136
日ロ関係史 32 40     72
論文作成   20   20 40
544 580 480 548 2152

※上記カリキュラムは予定です。時間数に留学実習時間も含みます。

ロシア地域学科・ロシア語科の主要科目

実用ロシア語会話

1年生の授業では、教科書付属の教材音源を毎回聞き、ロシア人が話す生のロシア語を理解できるようにします。並行して使用する視聴覚教材では、「私の誕生日」、「スーパーマーケットで」など、日常的なテーマを取り上げ、教科書で扱われていない語彙を補います。かわいらしいアニメ教材ですので、楽しみながら日常生活に必要な単語や文章を覚えることができます。繰り返し発音することで、初めは単語を、そして徐々にまとまった文章を自然と身に付けていきます。
2年次以降も話すことを重視した内容で、会話力を習得します。

実用ロシア語文法

1年生の実用ロシア語文法は、本校ロシア人教師が作成したオリジナル教科書を使用します。ロシア語は文法が非常に重要な言語です。そのため教科書は、日本人学生を相手に20年近く教えてきた経験を生かし、日本人がとかく陥り易い文法的間違いを踏まえ、初心者に必要な文法を効率よく習得できるように作成されています。またロシア文字もできるだけ早く(目標は3週間以内)覚えられるような工夫がされています。
文法の学習では、何よりも書くこと(筆記)に集中しなければなりません。授業中だけでなく、予習・復習でもたくさん書いて勉強することが大事です。1年生で文法の初歩を学び終えた後は、より高度な文法力の習得をめざします。

ロシア語講読

ロシア語の知識を基にして、ロシア語で書かれたテキストを読み取る技術を習得します。学習者向けの読み物から始め、エッセイや新聞・雑誌の記事、学術論文等を読み、さらには文学作品を鑑賞できる読解力を養うことを目標とします。

通訳翻訳演習

通訳・翻訳の基本的技術、通訳の基礎練習など通訳になるための学習をします。さらにロシア語作文の基礎、文法書や辞書の使い方、主要語句など通訳や翻訳に必要な専門的知識を学習するとともに翻訳の実践的練習をし、同時通訳の理論と技術を習得します。

英語

英文法の基礎知識に裏付けされた、話す、聞く、読む、書くことを含むコミュニケーション重視の英語教育をめざし、外国語で表現する基礎的な能力を養います。

ロシア地理

ロシアの地形条件や、気象条件を関連づけながら、エネルギー資源・鉱物資源・森林資源等を学習し、さらに農業分野やロシア工業の指向性などとの関連について学習します。

ロシア経済

最近のロシアの経済状況を中心に、ロシアの経済改革、経済発展、財政問題や金融・為替等の問題を学びます。

ロシア民族学

民族学は、現在のロシア人の家族関係や社会関係を理解する上で必要な科目です。ロシア人の衣食住、伝統的な労働や生活様式、社会制度、誕生から死までの営みと儀式、家族制度、共同体の制度について学びます。中でも「食」については、ロシア料理に使われる食材とその調理法、宗教と料理の関係、12-20世紀までのロシア料理の変遷などを国内外の社会的・政治的背景を交えながら詳しく学びます。また授業の中では、関連する語彙やことわざをロシア語でも学びます。

ロシア国家政治体制

ロシアの政治制度や政治過程など、激動している近年のロシアの政治がどのように動いているかについて学びます。

ロシア史

ロシア国家の形成と現在までの歴史、特にロシア革命など時代的背景を考察し、さらに、ロシアの政治、経済、文化などロシア史に残る歴史上の人物について学習します。

ロシア文学史

ロシアの古代民話や叙事詩などから、ロシア文学の「黄金時代」と言われる19世紀のプーシキン、ゴーゴリ、トルストイ、ドストエフスキー、チェーホフの作品まで触れます。現代ロシア文学があまり読まれていないのはなぜか、といった疑問にも答えながら、楽しく学習します。原書で名作を味読し、ロシア語も習得します。

ロシア文化史

ロシアを理解するためには、ロシア人の考え方や美の捉え方、さらには世界観を理解することが必要です。そこで、授業の最初に文化と人間、人間社会と文化など、文化を総合的に捉えます。次に、ヨーロッパ文化の起源の中でロシア文化を位置づけます。他民族や他の語族との結びつきや差異についても学びます。本校では、ロシア民族学やロシア文学史についても学ぶため、それらの科目と重ならないように、主に芸術と宗教に焦点を当て、実際の芸術に触れながら、中世から20世紀までのロシア文化について学びます。

ロシア語コンピュータ環境入門

キリル文字での入力練習から始め、ロシア語での文書作成練習まで行います。さらにロシアのインターネット事情やコンピュータ用語を学び、ロシア語で情報を収集する方法を学習します。

日ロ関係史

日ロ交流発祥の地、函館。函館とロシアの交流史から学習を始め、次に、18世紀から現在までの日ロ(日ソ)間のトピックを取り上げ、日ロ関係史全般に対する理解を深めます。