2026年オリジナルカレンダー 7月は??
<7月>極東連邦総合大学本館(ウラジオストク、ルースキー島)
水面に映るかのように、それははっきりと形を残して…
「ジリジリジリジリッ!!!」と耳を劈く終鈴のあとハッと集中が途切れ、先生が宿題をみんなに伝える。この音にはもう慣れたものだが自分が2年生の頃に来たときは、避難訓練のベルのようで心臓が跳ね上がりそうになっていた。マーカーで指示された場所に印をつけ、鞄に仕舞い込む。皆で階段を下りて警備員さんに挨拶をして、学校をあとにする。一度だけ、間違えて地下に下りたこともあった。それぞれ別れたあと、さっそく私は朝からの空腹を満たすべく近くのキオスクでチョコ入りのパンとミルキス(カルピスに似た味)を買い、店の側で教会の鐘の音を聞きながら食べ終える。ホッと一息ついてから、最寄りのバス停を目指して乗り込んだ。(今日は、買い出しをしないといけないかな、、、)
帰りのバスではもう、【無】に近くなる。窓の外のキラキラとした景色を私の網膜だけが映し出していた。
しかし、そんな無になっている間でも楽しみがあった。それは、バスから船達を眺めることでその中には潜水艦や軍艦があった。それらを見つけたときには、静かに微笑んだ。
一旦鞄を置き寮を出る。そこから海へ続く石畳を用心しながら降りると「ザー、ザー」と白波が互いを後ろから追いかけるようにし、また引いていくのを繰り返した。
「やあ、おかえり。また会えたね」
私は気配を感じ取ると声を出さずに目を瞑った。馴染みのあるその方は後ろにまわると私の耳から頬にかけてひんやりとした両手でスッとつつみ込むと、肺に冷たい空気が広がった。私はコートの一番上のボタンを留めると「はい、またお世話になります。」私は内でそう言った。ふわりと漂う水の香り…。あなたは、最初に来た頃と変わらぬ
清らかなお姿です。
別な日、私は大学へ用事があり訪問をしました。荷物検査が終わり階段やエスカレーターをひたすらに上りました。目的の階まであがり、ふっと後ろを振り返ったときの景色に心打たれ、この写真を撮りました。
大学の見晴らしの良いこの構造は、橋の方までしっかりと見ることが出来ました。夕暮れ時になってはいましたが、それが良い時間とも言えました。時折見せる背中合わせの色彩が影っている山々を引き立て、そのすぐ上には薄藤色が広がっておりました。
そして毎日清掃員の方々が丁寧に磨き上げている床に見事に反射しており更に際立っていたと思います。水面に反射するように思えたのと同時に、その部分の深くにはまた別の世界が広がっているようにも思えました。
水面に独り立ち、この景色を全面に見ている想像をしてください。
そして「おかえりなさい」の言葉で戻ることが出来ます。

