極東の窓

ロシア極東連邦総合大学函館校がお送りする極東情報満載のページ。
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函館高専とコラボ!スーシキン・キーホルダー作り 2

ロシアまつり

前回の打ち合わせでは、学生が描いたデザイン画をパソコンに取り込み、大きさや形を調整してデザイン案を作りました。女子の希望で、形もチェーンを通す穴もハート形の、かわいらしい案が一つ、出来上がりました。
「それだけでいいの?まだいろいろできるよ」と、言われ、ポストカードにするつもりで持っていたデザイン画で、急遽楕円形のものも作ってもらいました。
ただ、キーホルダー用に仕上げていったデザインではなかったため、立ち姿のスーシキンだけで、文字が入っていません。そこでパソコンをお借りして、“Сушкин(スーシキン)”とキリル文字を打ち込むと、高専の先生と学生から「うちのパソコンでもロシア語が打てるんだ!」と驚きの声が。2つのデザインでピンクとブルーのアクリル板を使い、結果、4種類のキーホルダーを作ることに決まりました。
そして製作の日。ふたたび函館高専の実習工場を訪れました。前回作ったデザイン案で、まずはハートと楕円のサンプルを一つずつ作ってみます。レーザー加工機につないだパソコンを操作すると、レーザーが往復してアクリル板にプリントするように、白っぽくスーシキンが浮かび上がります。
次にカッティングに入ります。同じレーザーが今度はチェーンを通すハート形の穴をくり抜き、最後に周囲をカットして完成です。
実際に形になったサンプルを手にして、「形をもう少し縦長にしたい。」、「サイズを一回り小さくしたい。」など希望を述べると、すぐに高専の学生がパソコン上で修正してくれます。2~3度、試作を繰り返し、納得のいくものが出来上がったところでついに製作に取り掛かります。

レーザー加工機の作業は、サンプル作りと同じ。ただし1枚のアクリル板で90個のキーホルダーを作る作業を一回で行うため、1枚を仕上げるのに40分ほどかかりました。

それを待つ間、学生同士がお互いの専門分野や共通点について話をするのも、いい光景です。文系と理系の学生同士、お互いわからないことが多く、会話は新鮮だったようです。
高専の学生の中には、「小学生の時、ロシア人中学生のホストファミリーをした経験があった。」、「マルタ島(地中海)に留学した時にロシア人と交流があった。」と話す学生がいて、話が盛り上がりました。

そうこうするうちに、機械での作業は終了、あとは板から一つ一つ外して、チェーンを通せば完成です。とても簡単に作業してくれたように見えたのに、クオリティの高い仕上がりにみんなびっくり!予想以上に完成度の高いものが出来ました。さすが、高専の技術力です。

このキーホルダーは2月11日(火・祝)11~15時開催の第16回はこだてロシアまつりで販売します。なるべく多くの人に買ってもらえるよう、安価で売る予定です。また、収益は昨年のはこだてロシアまつり~森のロシア、海の日本~でお世話になったNPO法人「森は海の恋人」に寄付させていただく予定です。
両校の学生が力を合わせ、とてもいいものが出来ました。ぜひ手に取って、お買い求めください!(終わり)