ロシアの新年
一般向け公開文化講座「はこだてベリョースカクラブ」今年度第2回目の講話内容です。
テーマ:ロシアの新年
講 師:イリイナ・タチヤーナ(准教授)
ロシアでは新年は一番大きなお祝いです。なぜですか?ソ連時代、クリスマスは大事な祭りではありませんでした。その時代、国は宗教から離れていたからです。それが今も続いています。
ソ連時代には、12月31日もみんなお昼まで働いて、女たちは急いで家に帰り新年の準備をします。新年を祝うために、必ず3つの料理を作ります。1.ハラジェッツ、2.オリビエサラダ、3.ビネグレット。ハラジェッツは肉の入った甘くないゼリー(煮こごり)で、冷やして食べます。オリビエサラダは肉や野菜を細かく切ってマヨネーズで和えます。ロシア人はオリビエサラダが大好きなので、ロシアサラダとも呼ばれます。ビネグレットはビーツを使ったサラダで、赤い色をしています。今はスーパーで何でも売っているけれど、昔は全部家で作りました。だから女たちは忙しい。
人々は新年を楽しく祝わないと、一年間幸せにならないと思っています。だから一生懸命祝います。大晦日の12時55分、大統領の挨拶が始まる時にみんなはスパークリングワインを開けて、乾杯の準備をします。日付が変わったら「おめでとう」を言い合い、プレゼント交換をして、12時5分には街に一斉に花火が打ち上がるのを見て、新年を喜びます。すごくきれいです。
その大統領の挨拶の前に毎年毎年見る映画があります。ソ連時代に作られた 『運命の皮肉、あるいはいい湯を!』Ирония судьбы, или С лёгким паром!です。大晦日の夜、女たちは新年の準備に忙しいけれど男たちはお風呂に出かけ、酔っぱらいます。主人公のジェーニャは独身のお医者さんでもうすぐ恋人と結婚しようと思っていますが、ある間違いで酔っぱらったまま飛行機に乗せられて、モスクワからレニングラード(現在のサンクトペテルブルグ)に行ってしまいます。当時はどこの町にも同じ名前の通りがあり、同じ形の建物があり、部屋の鍵や家具まで一緒でした。だから酔っぱらったジェーニャはそのままタクシーに乗ってモスクワの自分のアパートの住所を告げ、自分の鍵を使ってまったく知らない女の部屋に入って眠ることができた。この映画にはそういう背景があります。一緒に見てみましょう。
* タチヤーナ先生の解説で、抜粋した映画の場面を見ました。


