学報 "МИЛЛИОН ЗВЕЗД"

学報"МИЛЛИОН ЗВЕЗД"

"Миллион звезд" ミリオン・ズビョースト/百万の星

学生からの投稿 

「北方四島交流事業」報告 ロシア地域学科2年 和田 将英

 僕は今年7月20日から23日まで実施された北方四島交流事業で色丹島を訪れました。この事業の目的は、現地のロシア人との親交を深め、北方領土問題における国民同士の理解を向上させることにあります。この北方四島交流における色丹島の訪問は、今年度は初めてでした。僕自身、現地のロシア人と交流した初めての機会であり、また、学生として1年半ほどロシア語を勉強してきた成果を試す場でもありました。
  根室で事前研修を終えたのち、船内で1日を過ごし、色丹島へ上陸しました。団員数は80~90人ほどでした。
  今回の北方四島交流は、昨年までとは異なり、学生は自分一人だけでした。訪問団員の中には、元島民の方やその子孫の方々などもおられ、船内では様々な実談を聞く事ができました。特に印象に残ったのは、元島民の80代の女性の話でした。その方は、戦時中の日本人の色丹島撤退を題材とした物語(アニメ)『ジョバンニの島』の主人公のモデルとなった方(得能さん)の姉だそうです。年齢に見合わず、非常に活動的でエネルギーに満ち溢れた方で、「生きているうちに必ず島を返してもらい、それを見届けてやる」と話されていたことが印象に残っています。
  そのほかにも印象的だったのは、色丹島でどのように暮らしていたか、ソ連軍が上陸してきた際、どうやって島を抜け出したかなどを悔し気に、一方で悲し気に語られたことです。僕を含め、周囲にいた直接島とはゆかりのない訪問団員の方々は、そうしたお話を言葉なく聞き入っていました。
  また、訪問団の団長の方は80代と思われる男性の方だったのですが、彼もまた元島民で、先ほどの女性とは異なり、戦後しばらく島に残ったそうです。彼の話もまた真に迫るもので、上陸してきたソ連軍の軍人たちとは言葉が通じず、彼らに銃を向けられながら、機嫌を取るために様々なものを渡したなど、非常に恐ろしい体験をされたそうです。しかしその後は、今回のような島民のロシア人との交流の中で、多くのロシア人の友人ができ、それは喜ばしいことであるとも語られていました。これらの話を聞いて、この北方領土問題が一刻も早く解決されなければならない問題であることを改めて認識されられました。
  色丹島での訪問は2日間で、この間の事業内容は、現地の施設の見学、食事会やホームビジットなど交流会が主なものでした。各施設は小学校や、消防署、発電所などの見学、日本人墓地での参拝などでした。
  島内の移動は、現地の方がドライバーとなって10数台の車に分かれて移動しました。訪問団のうち、通訳は5人だったので、全ての車両に通訳の方が乗車したわけではありませんでした。僕が乗った車もそうで、ドライバーの方は28歳の若い男性の方でした。ロシア人の方々も、こちらでロシア語が分かるのは、通訳と一部の人だけだとわかっていたためか、最初のうちは、一切会話がありませんでした。ところが、途中休憩のときに「Морожное(アイスクリーム)」といいながらアイスクリームをくれたため、それに対して、僕が軽くロシア語でリアクションすると、僕がロシア語がわかると理解してくれたのか、少しずつ「学生?」など簡単なことを聞いてくるようになりました。しかし、聞き取るのはやはり難しく、言っていることの3割ほどしか理解できず、相手の言ったことに対する適切な返答をすることができなかったのが悔しく、残念でした。
  同じ訪問団員の方で、ロシア人のホームビジットの受け入れなどをしていた高齢の女性の方に、「数日共にしたロシア人には、何か贈り物をした方がいい」とアドバイスを頂いたので、特に何かそういったものを用意する余裕のなかった僕は、財布に入っていた日本の硬貨を、移動時のドライバーを担当してくれたロシア人の男性へ渡しました。笑顔で喜んでくれ、嬉しく思いました。
  建造物などはヨーロッパ形式の建築で、カラフルな建物が多かったです。特に学校は、日本とはかなり異なり、廊下がかなり横広で、校内は人が多くいても歩きやすい造りとなっていました。
  事業一日目の最後は、現地のロシア人家庭へのホームビジットで、僕にとっては交流事業の中で一番楽しかった時間でした。訪問団が10グループほどに分かれ、ロシア人の家庭で夕食を共にするという内容でした。僕が訪れたのは、ご夫婦とお子さんが二人、そしてご夫婦の奥さんの母親の5人で暮らされているご家庭でした。


 始めは通訳の方が同席してくれていたのですが、通訳の人数が足りないことからすぐに退席し、ロシア語に理解のあるのが自分と、講座で一年ほどロシア語を学んだという成人の男性だけというかなり緊張した時間でもありました。しかし、訪問先のご家族、特に奥さんの母親のレーナさんが大変親切で、優しく接して頂き、こちらもなんとかコミュニケーションを取ろうと努めました。
  ここでも、こちらの言いたいことはある程度伝えれても、相手の言っていることが、少ししかわからないという状況が続きました。それでも、訪問先の方々が簡単な単語でゆっくりと話してくださったので、ある程度理解することができました。そして最後には様々なお土産を頂き、家を後にしました。
  ホームビジット先の方々とは、次の日開かれた訪問団と現地のロシア人関係者全員での食事会で再びお会いし、楽しい時間を過ごすことができました。
  今回の訪問を通しての交流、あるいは元島民の方々や今、色丹島で暮らすロシア人の方々の話を聞いて、この北方領土問題の様々な面を知ることができました。この問題の解決策や行く末は、まだ不明瞭な点が多いですが、今回の経験を様々な場で語ることが、自分や北方領土を訪れた人たちの責務であるため、この問題に対する認識の薄い方々へも広く伝えていけるよう努めていこうと思います。


函館市インターンシップに参加して ロシア地域学科1年 山本 陽之

 8月20日から23日の間、私は函館市役所のインターンシップに参加し、農林水産部各課で4日間の職場体験を行った。第一希望は、ロシア語が生かせ、国際交流を行っている企画部だったが、第二志望の農林水産部でとても良い体験ができた。私が農林水産部を志望したのは、生物が好きであることと共に、市がどのように販路に関わっているかを知りたかったからだ。
  研修中は、午前中に各課の説明を受け、午後に実際に現場へ赴き市の行っている事業を見学及び体験した。私の思っていた事務仕事というのはほとんど無かった。
  まず、一日目の午前中は、農林水産部の概要の説明を受け、午後からは農林整備課で実際に事業が行われた場所を見学した。その場所は、今朝熊が出没した場所の付近で、台風被害により、倒木した山、治山事業を行った山、市有林におけるスギの植林場所だった。熊の出没した所には、最近の出没情報を提示する看板があり、この年月日を自分が書き入れ、更新した(写真)。
  普段立ち入らないような山の整備や災害への対策など詳しく勉強し、いつ起こるか分からない災害にどう対処するか、次に起こらないようにするにはどうすればよいかという市の事業例を見ることで、市民生活では気づかないような場所で数多くの努力があることを知り、改めて行政に対して感謝の念が生まれた。

 二日目は、市場の仕組みを学んだ。私たちの元に食材が届けられるまでには、仲売り、卸売りを通して、生産者と消費者の両方にメリットのある仕組みにうまくなっていることを実感した。
 三日目は、函館の各地にある特徴的な漁港を回った。函館の海、そして海で生計を立てている人たちは、市と道そして漁協によって支えられていることを実感した。
 最終日は、道南農福連携ネットワーク2018年度夏期研修会に参加し、農福連携について学習した。農福連携とは、人手不足に困っている農家に、職を求めている障害者やニートの方々に働いてもらうという試みである。北海道では、まだまだ進んでおらず、行政が研修会を開き、認知度の向上に努めていた。
  今回のインターンシップは、4日間という短いものであったが、1日1日が非常に濃く、充実した内容であった。第1次産業へ関わる部署であることから現地の人との、山や海等の自然へと、毎日のように向き合う職員の方の仕事には他の部署とは違った熱意を感じ取れた。私の職業体験に時間を使って頂けたことを本当に有り難く、また、学校でもこれらの体験を勉学へ生かせるように努力して行きたいと思う。

ロシア地域学科1年 安井 燎大

 私は9月3日から6日の間、函館市役所保健福祉部にてインターンシップに参加し四日間の職業体験を行いました。高齢の父を持つ私自身の家庭環境や日本が直面する問題に直接携わる部署の仕事内容に興味を持ったため、最初に希望した部署ではなかったものの、参加することに決めました。
  初日は函館市役所での保健福祉部の成り立ち、仕組み、役割、業務内容などを分厚い資料を元に丁寧に解説していただきました。函館市は日本の中でも高齢化が先駆けて進んでいる市であり、課題にも早期に直面している市だということ、介護予防の重要性や地域包括ケアの役割など。全く知らなかったことや、今まで聞いたことはあっても“自分には関係ない”と目を向けていなかったことと真剣に向き合うことができました。
  二日目以降は様々な業務の実務体験や、市役所の実施しているプログラムの運動教室の見学などを行いました。実務体験では、実際に窓口に来られたお客様への対応を見学し、提出された書類を指示通りに処理していく作業を行いました。この作業に求められるものはスピードと正確性であり、最初はちゃんとやれるかどうか不安でしたが、指導員の方に優しく補佐していただけたので後半にはスピードを上げてこなすことができました。
  三日目は地域包括支援センターの見学と、生活支援コーディネイターの方との意見交換を行いました。市役所と連携して函館の福祉を支える現場の方に質問に答えていただいたり、普段の業務を丁寧に説明していただくことでより現実的な視点で市の課題について考えることができたと思います。
  四日目は、未明に発生した地震による停電の影響で予定されていた業務を行うことができず、そのままインターンシップのまとめを行って終了となってしまいました。ですが、このインターンシップを通して学校では学べなかったたくさんのことを体験できました。少子高齢化は日本だけの問題ではなくどの国も真剣に考えるべき問題であり、その一端としてでも関われた今回の経験は今後の自分の人生で意義のあるものだったと感じています。
  これからもロシアだけでなく様々なことに関心を持ち、自分の人生に活かしていくことができればと思います。

函館日ロ親善協会からのお知らせ

9月8日(土)、9日(日)

 「はこだてグルメサーカス2018」に今年も出店し、ピロシキとボルシチの販売を予定しておりましたが、9月6日(木)未明に発生した北海道胆振東部地震の影響によりイベント自体が中止となりました。どうぞまた来年を楽しみにお待ちください。

9月25日(火)~29日(土)

 在札幌ロシア総領事館主催の「日ロ交流写真展」開催にあたり、協会として協力しました。オープニングセレモニー、歓迎レセプションには多くの会員役員が参加し、小柏哲史会長が乾杯の発声を行いました。

10月以降の予定

 12月には協会恒例のクリスマスパーティーを予定しております。内容が決まりましたらあらためてご案内いたしますので、是非ご参加ください。

係より

 学生投稿から、四島(ビザなし)交流事業や函館市インターンシップの体験を通して大きく成長した姿が読み取れます。11月のアカデミックリンク、АБВГ-Day等、学内外のイベントに積極的に取り組んでいきましょう。

(倉田)


КАЛEНДАРЬ  行事予定表
Октябрь 10月   Ноябрь 11月   Декабрь 12月
1 1 1
2 2 貿易実務⑤ 2
3   3 文化の日 3 ビジネスセミナー②
4   4 4  
5 貿易実務① 5 5
6 6   6
7   7 7 JTインターンシップ~12/15(土)
8 体育の日 8   8
9 9 貿易実務⑥ 9
10 10 アカデミックリンク 10
11 11 西部地区芸術祭
ステージ部門(予定)
11  
12 貿易実務② 12 12
13 13 13  
14   14 14
15 15 15
16 16 特別授業 16
17 17   17 冬季休業開始
18   18   18
19 貿易実務③ 19 19
20 20 本学留学生離函 20 431帰国日
21   21 21  
22   22 貿易実務⑦ 22
23 23 勤労感謝の日 23 天皇誕生日
24   24 24 振替休日
25 221留学実習帰国 25 25
26 貿易実務④ 26 26  
27 27 27  
28 28 28
29 221授業開始  29 29 事務局休業▽
30 30 貿易実務⑧ 30
31 本学留学生来函     31 事務局休業△