学報 "МИЛЛИОН ЗВЕЗД"

学報"МИЛЛИОН ЗВЕЗД"

No.86 2016.1 "Миллион звезд" ミリオン・ズビョースト/百万の星

アネクドートが物語るロシアのお正月/ロシア極東連邦総合大学函館校イリイン ロマン

  ロシアの人たちはアネクドート(ロシアンジョーク)が大好きだ。ユーモアあふれるアネクドートはロシアの文化においてフォークロアジャンルとして特別な位置を占めている。政治や経済を風刺するアネクドートはペレストロイカが始まるまで、記録されず、伝承文芸のジャンルとして存在していた。
  1980年代後半からアネクドートが出版されるようになった。現在、アネクドートが生まれる場所、作者の名前が分からないまま、日刊新聞や雑誌に載せられ、アネクドート集の冊子は数多く出版され、アネクドートを集めたホームページも無数にある。パーティーにはもちろん、学校や職場、初対面でもアネクドートが語られている。笑えるアネクドートは話し相手を楽しませ、リラックスした雰囲気を作り出す。
  アネクドートのテーマは色々ある。恋愛、経済、歴史、政治、子供、風俗、等々。そのなかで、「お正月」に関するアネクドートも沢山ある。では、幾つかのアネクドートを通して、ロシア人によるお正月の祝い方を紹介したいと思う。

パトカーはスピード違反をした車を止めた。警官:「何をそんなに急いでいるんだ?」男:「家に急いでいる。友達と「旧正月」を祝っていて、今、ちょっと遅れている。妻も僕のことを心配しているだろう。」警官:「だって、もう3月じゃないか!」男は答えた。「だからこそ、急いでいるのさ!」

  ロシアでは新年のモミの木(クリスマスツリー)、ジエド・マロス(サンタクロース)、イルミネーションはクリスマス(ロシアのクリスマスは1月7日)ではなく、お正月のための定番のものだ。歴史をさかのぼると、1929年にソ連の政府は宗教行事であるクリスマスの祝いを禁止した。したがって、クリスマスツリーの設置、ジエド・マロスの登場も禁止された。
  幸いに、1935年に新年のモミの木とジエド・マロスが許可された。だが、クリスマスではなく、(クリスマスは「無神論」というイデオロギーのためソ連の崩壊まで祝わなかった)、お正月に。
  当時、公式に認められた新年会に他の国にないジエド・マロスの孫娘としてスネグーラチカ(雪娘)が初めて登場した。スネグーラチカに関するアネクドートは沢山あるが、まともなアネクドートがあまりないので、今回、例として挙げられない。 
  また、ロシアでは「旧正月」という祝日は旧暦の新年であり、1月14日に祝われる。(新暦は1918年に導入された。)新年の連休は年によって2週間続くこともあるので、(2016年は10日間)、こういう長期間の休みは国の経済にも人間の体にもあまり良くないと思う人が少なくない。連休中、企業は営業していないし、祝日の後、仕事に戻るのは難しいし、こってりした料理と毎日のアルコールも肝臓にダメージを与えるのだ。つまり、上記のアネクドートの男もお正月から旧正月まで遊びまくって、時間を忘れてしまった。
  確かに、ロシア人はお正月のパーティーとその後の連休にアルコールを大量に飲むということはロシアでも伝説的な笑い話になった。それについての多数のアネクドートの中から一例をあげる。

「お正月、どうだった?楽しかった?」
「わかんない、写真まだ見てない」


  ロシアではクリスマスのプレゼントは靴下の中へ入れない。新年のモミの木と呼ばれるクリスマスツリーの下へ置く。元日の朝、子供たちは目を覚ますと、クリスマスツリーの下を見る。クリスマスツリーと言えば、モミの木だ。

  12月下旬から街中でお正月用の天然モミの木の売り場を見かける。部屋の広さと天井の高さに合わせた木を買い、飾りをつける。「旧正月」が終わったら、木をごみ捨て場に置いておく。(人工の新年のモミの木なら、年ごとに捨てない。)だが、ベッドの下などの所でたまに見つける落ちた葉は春ぐらいまでお正月を思い出させる。

新年になって、初めて会った2人の男性同僚が会話をする。1人目の男:「奥さん元気かい?」2人目の男は、「あー、俺、彼女のためにクリスマスツリーの下にプレゼントを置いたんだ。」1人目:「それで?」2人目が答えた。「タイガのモミの木の下でまだ探しているんだろう。」

  ロシアの子供たちにとって、お正月はミラクルなイベントなので、おとぎ話、アニメなどのキャラクターの仮装を身につけて、クリスマス会に行く。新年の幸せを運んでくれると願い、十二支動物の仮面を付けて、お正月を迎える大人も沢山いる。では、次のアネクドートを味わってください。

ある女性が男に聞いた。「お正月に何のコスチュームを着るの?」
男「シュレックの」
女「マスク買った?」
男「まだだけど、君は何のコスチューム?」
女「美女の!」
男「マスク買った?」


  多分、どこの国でもお正月に願い事をする習慣があると思う。ロシアの若者は年が明ける数分前に、一枚の紙に願いを書き、紙を燃やした後、シャンパングラスに灰を入れる。年が明けたら、すぐにシャンパンを飲みほすと、願いが叶うと信じられている。
  最後になるが、皆さんの願いが叶うことを望むとともに、次のアネクドートも受けてほしい。

ある男の子がお正月に願い事をした
「毎日がお正月だったらいいのに!」
2ヶ月後、男の子は年金生活を始めた。
医者の正月の願い事は叶わない。サンタは医者が書いた手紙の文字を読めないから。

学務課お知らせ

卒業試験日程

  ロシア語科2年生は下記期間内に卒業試験を行います。
2月29日(月)~3月4日(金)
ザチョットは、下記の日程で行います。

後期試験日程

1.ザチョット
    2月22日(月)~2月26日(金)
2.エグザメン
    2月29日(月)~3月 4日(金)
3.再試期間
    3月 7日(月)~3月11日(金)
 卒業年次以外の学生にのみ、この期間に再試験を行うことがあります。

出席率不足の学生は

  本校は出席率80%以上が期末試験の受験資格となっています。出席率が低かった学生は受験資格を得るため担当教員の指導を受けてください。

日本学生支援機構奨学金/継続願・適格認定説明会

  1月14日(木)14:40より、7番教室にて卒業年次以外の奨学生全員を対象に説明会を行います。
  都合により参加できない学生は、説明会開始前までに事務局学務課に申し出てください。
  この説明会に参加せず、継続願を提出しない学生は、新年度4月からの奨学金は貸与されません。

石館とみ奨学金審査会

  3月10日(木)石館奨学金選考審査会を行います。この日の審査の対象となる学生は、3月7日(月)の教授会において奨学生候補生に選ばれ選考審査会へ推薦された学生です。候補生となった学生には、3月7日(月)夕方、本人へ通知しますので、学校が指定した日時に登校し、選考審査会と準備について、事務局で説明を受けてください。この説明会と選考審査会には学生本人が出席しなければなりません。

パスポートの取得について

  今年、留学実習に参加する、あるいはJT奨学金夏期短期インターンシップ等を希望し、ロシアへの渡航が予想される学生で、現在パスポートをもっていない人は、3月~4月の春休み中には必ず申請してパスポートを取得しておいてください。なお、ロシアへの渡航には、パスポートの有効期限は、申請するビザの出国期限より6ヶ月以上必要です。渡航前に有効期限をしっかりとチェックし、必要な場合は更新しておきましょう。

お知らせ

第18回はこだてロシアまつり

  2月11日(木・祝)11時~15時に開催します。まつりのテーマは「春の祭典」です。
  まつりは、極東大函館校オリジナル版のマースレニッツァから始まります。寸劇や学生が歌う歌で賑やかに盛りあがり、寒く暗い冬に別れを告げる儀式として、冬の象徴であるモレーナ(体長2メートルのわら人形)に火を放ちます。
  屋内会場では、恒例のロシアのかわいい雑貨販売、民族衣装試着体験、はじめてのロシア語教室や、学生コーラスグループ「コール八幡坂」によるステージショーや学生発表、そして今年は「チェス教室」も予定されています。好評のロシアカフェでは、マースレニッツァには欠かせないロシア風クレープ「ブリヌィ」などをお出しする予定です(※チケット販売は11時30分より)。
  ぜひ、みなさんお揃いでお越しください。
  なお、当日は駐車場が使用できませんので、公共交通(市電・バス)をご利用ください。

卒業証書授与式等案内

  平成27年度第21回卒業証書授与式は、次の通り挙行します。
○卒業証書授与式
  日時:3月12日(土)午前10時
  場所:本校3階講堂

○卒業式リハーサル
  卒業式前日の11日(金)10時より講堂で行います。卒業予定者と送辞担当者は必ず出席してください。

○自治会主催 卒業生を送る会
  12日(土)卒業式後、引き続き講堂で開催します。

○同窓会パーティー
  12日(土)18:00より市内ホテルにて開催します。
※卒業式、自治会送別会、同窓会パーティーは、学生全員参加となっています。
  各行事についての詳細は、掲示してお知らせしますので各々確認してください。

短信

第8回 АБВГ-Day

  11月11日(水)ロシア語学習促進と発表の場としての言語まつりАБВГ‐Day(アー・ベー・ヴェー・ゲー・デー)が開催され、函館校の学生のほかに留学中のロシア人学生2名が参加しました。
  個人発表部門では、学生たちが日ごろ学習している言語(日本人学生はロシア語、ロシア人学生は日本語)で3分~5分ほど発表を行いました。形式は自由です。各々趣向を凝らした発表で、学習の成果を競いました。
  チーム対抗部門では4つの混合チームに分かれてゲーム形式で言語知識を競い合いました。
  終了後は、審査結果発表と表彰式がおこなわれ、「個人発表部門」上位入賞者、「チーム対抗部門」優勝チームには、それぞれ賞状と賞品が贈られました。
  個人発表の部で1位に輝いたロシア地域学科2年の金子さんは、在札幌ロシア連邦総領事賞も同時に受賞しました。
  結果は以下のとおりです。
第1位 ロシア地域学科2年 金子さん
  発表「古のポストカード2:ロシア編」

第2位 ロシア語科2年  浅川さん
  発表「ロシアと日本の音楽の繋がり」

第3位 ロシア語科2年  渋谷さん
  発表「アルセーニエフについて」

特別賞 ロシア地域学科2年 大平さん
  暗唱「かもめ」A.チェーホフ

図書室より

平成27年1月から12月までの間、下記の方々から図書の寄贈をいただきました。このほか、教職員・在校生からも多数寄贈されました。ありがとうございました。

寄贈者名(敬称略、五十音順)
図  書  名
冊数
視線の会 文芸誌・視線 第6号
杉本侃(本校客員教授) サハリンの石油天然ガス開発
高橋邦嘉(北海道三笠市) そのとき存在して〔玲子の半生〕
俵浩治(函館市) 郷愁のロシア~帝政最後の日々~ほか
中尾ちゑこ(マルナカインターナショナル) つるし雛の港、ロシアン・ビューティー
長勢了治(本校同窓生) シベリア抑留 日本人はどんな目に遭ったのか
山口ミルコ(千葉県我孫子市) 毛の力~ロシア・ファーロードを行く