学報 "МИЛЛИОН ЗВЕЗД"

学報"МИЛЛИОН ЗВЕЗД"

No.65 2010.10 "Миллион звезд" ミリオン・ズビョースト/百万の星

Здравствуйте!/ロシア極東連邦総合大学函館校学務課長長谷川 吉秀

4月から極東大函館校に勤務して半年が経過しようとしています。38年間の教員生活にピリオドを打ち、縁があって極東大に勤めることになりました。
 最初の一週間は、仕事を覚えることと、挨拶回りが中心でした。小中学校での経験しかない私にとって、仕事の多種多様さに戸惑いを覚えました。特に、コンピュータを使って資料請求者の整理をし、学校の要覧や入学試験要項を配布するのがなかなか大変でした。様々な広報媒体に資料請求を申し込んだ方の住所やホームページアドレスなどを整理して、封筒に必要な資料を入れて、集荷依頼をして発送するのですが、その際の、電話による自動受付ができない事が今でもたまにあります。時には5回くらい失敗することもあり、ストレスがつのります。

 4月13日に自治会主催の対面式が実施されました。私の仕事の一部が就職相談や、自治会の係でもあることから、学生の将来に備えて若干話をさせていただきました。

1. 私の姿をみたら、「レタス」を思い出してほしいこと。
2.レタスのレは「礼儀挨拶」のレであること。
3.レタスのタは「高める」のタ。生活や人間性を高めることが大切だということ。
4.レタスのスは「進んで実行する」意味のスであること。
以上の4点を話しました。

 今の厳しい就職状況を切り開いて行くためには、単にロシア語を話せるというだけでは通用しません。ロシア語を話せることやロシアの文化に精通していることを武器に、営業実績をあげたり、魅力的な企画を提案したりして、成果をあげることが望まれているのです。そのためには、レタスは大変重要だといえます。
 私の重要な仕事に、学生募集があります。多くの学生を獲得するために、合同進学相談会と年に2回のオープンキャンパスがあります。

 今年度の合同進学相談会は6月10日(木)15:30〜18:30に、ベルクラシック函館で開催されました。大学から専門学校まで111校がそれぞれブースを設け、高校生が来るのを待ちます。函館会場の参加高校生数は752人。参加した高校数は20校でした。本校のブースに立ち寄ってくれたのは15人でした。この数は今までにない多い数だそうで、タチヤナ先生に応援していただいた甲斐がありました。

 学生募集の重要な行事がオープンキャンパスです。今年度第1回目は、6月26日(土)午後1時から開催しました。参加したのは全部で5名でした。イリイン校長の挨拶からスタートし、教職員の紹介や学校の概要説明、自治会の学校行事の紹介、そして、卒業生を代表して同窓会長の小柏哲史氏より就職に際しての心構えなどを話していただき全体会を終えました。その後、デルカーチ先生の指導で1年生が中心となり、公開授業が行われました。1年生が入学してからたった3ヶ月でこんなにロシア語が話せるようになるものかと感心しました。公開授業の後は、食堂でキングベーク特製のピロシキとロシアンティーをいただきながらの懇談会でした。今回は、とても美しいロシアの観光大学の学生も来函していて、ロマン先生の指導で、ロシア人の学生が詩を朗読し、本校の学生が日本語で朗読するという取組も行われました。

 第2回目のオープンキャンパスは、9月26日(日)午前10時から開催しました。今回は12名の方にご参加をいただきました。東京都、川崎市、茨城県、札幌市、木古内町、鹿部町、そして函館市と、多方面からのご来場を大変嬉しく思いました。東京都からわざわざ来ていただいた保護者の方は、本校が文部科学省指定「外国大学の日本校」であることに魅力を感ずる、専修学校とはいえ、高度専門士の資格を得ることで大学院への道も開かれており、専門的な力量を身につける絶好の機会であると考えている、とお褒めの言葉をいただきました。

 次年度の学生募集にたくさんの方が応募していただくことを祈念いたしまして筆を置きたいと思います。

 今後ともよろしくご指導、ご鞭撻のほどお願い申しあげます。

留学実習 

ウラジオストク留学出発

9月4日(土)、ロシア語科2年生と  ロシア地域学科3年生の計8名が留学実習のため新潟からウラジオストクへ出発しました。学生たちは1〜4ヶ月間の留学中、本学付属の学生寮で生活しながら、寮に隣接するロシア語学校で勉強をします。

ウラジオストク留学を終えて ロシア語科2年 鈴木 竜斗

私はこの留学に行って本当に良かったと思います。ウラジオストクの生活は私にとって全てが新しい世界でした。学校での授業はすべてロシア語で説明され、最初は心配しましたが、分からなかった時は先生が丁寧に説明してくれるので積極的に授業に参加できました。同じグループの学生も皆、積極的に発言するので、張り合いが出てきて勉強に対する向上心も上がり、最高の学習環境でした。

 学生寮はほとんどがアジア人で、私のルームメイトも中国人でした。彼は4年間ウラジオストクで勉強していて、私が会ったどの留学生よりロシア語が上手でした。毎日私たちは一緒に夕食を作ったり、ロシア人学生も交えてパーティをしたり、とても楽しい時間を過ごしました。

 何より一番嬉しかったのは、去年函館に留学に来た学生と再会できたことでした。彼女たちは私達を自分の家に招いてくれたり、色々な楽しい場所に案内してくれ、安心してロシアの娯楽を満喫できました。また、彼女たちは去年よりも日本語が上達しており、驚きました。皆、函館の事を懐かしがっていて、去年の思い出話に花が咲きました。

 中でも、私の家にホームステイしていたナスチャは、遅くまでバイトがあるにもかかわらず、毎日顔を出してくれました。彼女の両親が私に会いたいということで、バスで5時間かけてアルセーニエフという街へ行きました。そこでは、ウラジオストクと違って、ゆっくりとした時間が流れていて、休息をとるのにぴったりな街でした。彼女の両親は私の事をとてもよくもてなしてくれ、自家製のワインや自分の畑で採れた野菜や、お母さん手作りのボルシチやペリメニ、プロフをごちそうしてくれました。ウラジオストクに戻る時に、「また必ず来てね」と言ってくれ、また必ず訪れようと思いました。

 今回の留学では中国や韓国の友人と出会ったり、感動の再会や、日本語を学ぶ学生との新たな出会いがあり、人生で最も濃密な1カ月でした。そして彼らに出会った事で、もっとロシア語を勉強したい!と思う事が出来ました。別れの際に彼らに約束した、「今度会う時はいまよりもっと成長している」事を果たす為に、函館の地で、よりいっそう努力しようと決意しました。

学生からの投稿『北方四島交流受入・訪問事業に参加して』 

北方四島交流受入事業に参加して ロシア地域学科4年 白山 季絵

 今回、私は第3回北方四島交流(青少年)受け入れ事業に参加した。この話をいただいたのは事業が始まる1週間前のことだったが、私はこの事業に参加したいと強く思っていたため、願ってもないことだった。私はボランティア通訳として同行した。

 初日は、通訳の方と北方四島交流北海道推進委員会の方々など、受入事業の同行者との顔合わせと打ち合わせで終わった。

 2日目は、根室港にてロシア人を乗せた船ロサ・ルゴサ号を出迎え、バスに乗って北方四島交流センターニホロへ。ニホロではオリエンテーション、日本語講習、餅つき体験などを行い、海星小中学校へ行き中学生と交流。その後、ロシア人には待ちに待った市街地散策、つまりお買い物タイム。私たち同行者が一番恐れていたといっても過言ではない。今回は青少年だったため買った量はそれほどでもなかったが、大人のロシア人が来ると家電製品や日用品を大量に購入していくそうだ。そしてニホロに戻りBBQをして一日が終わった。

 3日目は納沙布岬や金刀比羅神社、根室市立図書館、ネイチャーセンターを視察し、道の駅スワン44にて根室ご当地グルメのエスカロップを食べた。その後、市民プールに行き、ニホロに戻り、生け花体験をして夕食を済ませ、根室港祭りの千人踊りに参加した。

 4日目、書道体験から始まり伝統武道体験をし、根室駅から厚床駅まで鉄道乗車体験をした。厚床ではパークゴルフをし、ニホロに戻り夕食をとって市街地散策で終わった。

 5日目、午前中にスポーツ交流と乗馬体験を終え、各町へと別れた。私は、羅臼町へ同行した。

 6日目、羅臼小学校にて小学生と交流し、その後、お買い物、羅臼ビジターセンター、国後展望塔、神社を視察しホテルへ帰った。 

 7日目、羅臼町から根室に戻り、ニホロで昼食をとり青少年と別れた。

 過密スケジュールではあったものの充実していて、青少年たちと仲良くなることができた。今でもロシア人の青少年の何人かとメールのやりとりをしている。今までで一番意義があり、良い経験を積めた交流事業であったと言っても過言ではありません!この場を借りてこの機会をくださった皆様にお礼を言いたい。本当にありがとうございました。

北方四島交流訪問事業に参加して ロシア語科1年 小早川 眸

 こんにちは!1年の小早川です。
 皆さんは夏休みをいかが過ごされたでしょうか?実は私、この夏に一大イベントに参加してきました。そう、ビザなし交流のことです。

 今回、私が訪問したのは択捉島という北方領土のなかで最も東にあって一番大きな島。訪問の目的は択捉島における現地住民との友好を深めるというもの。さらに私自身の訪問目的として、島のインフラ整備がどんなものか観察し、こうして皆さんに伝えるミッションも実は与えられていたのです。択捉島とは一体どのような所なのか、人々は島でどんな暮らしをしているのか…気になりますよね?

 その択捉島ですが、とても美しさとワイルド感あふれる島でした。乗り込んだ車が舗装されていない砂利道を走れば、あたりはまるで北海道の吹雪の高速のごとく砂煙で真っ白。それでも運転手のロシア人はひるむことなく、慣れた運転さばきで車を走らせる。ガタガタ揺れる車。煙が薄くなった隙を見て、窓越しから辺りを見渡せば、辺りは木々しかない。でも不思議なことに、砂利道といえども車道は少し高めに作られているせいか島を内側からせん望することができ、一面に緑が広がるのが見えます。迫力ある大自然。それは針葉樹のトゲトゲしい深緑の森でなく、ブロッコリーのように生い茂る広葉樹の森が島を取り囲むようにそびえ立つ山々を覆っています。

 住宅地は海沿いに点々とあり、島の中は上の通り砂利道車道以外は未開地の様。はしけが到着する港付近は住宅も多く、お店や病院、消防署に学校、サッカーの出来る運動場がありました。建物は新しいものから廃墟と化したものまで様々な状態で建っており、中でも比較的新しいものでクリーム色が目立つコンクリート造りの3階建ての学校や今年になって開院したばかりという大きな病院が印象的でした。

 島のあちこちの民家を見ると、木造建築の家が多い。なにしろ最初に町に入った時にはその砂煙と木造の建物のせいで、またまた西部劇に登場する町のワンシーンと重なるくらい。まぁ、カウボーイこそいないが、野良牛と野良犬には注意だそう…。
 そんな町の雰囲気を見て、ある人は「戦後の(昭和の)日本のよう。」とも言っていました。

 村から離れたところには2年前から建設中という飛行場があり、さらに別の場所には島の産業を担う水産加工場がある。また、今回は見ることはなかったものの軍の基地も島にあるとのこと。他にも、これは訪問団の方のスルドイ観察眼の下から「信号機がない!」「ガソリンスタンドがない!」なんて発見も。もちろんタクシーも定期バスもなく、交通の手段は車!しかも四輪駆動でなければあの大自然を相手にするのは大変。

 とまあ、そんなワイルドな択捉島の感じですが、みなさん伝わってきたでしょうか?インフラ整備はここ数年にわたって行われ、近いうちに道路も舗装され、飛行場も完成するそう。元島民2世で訪問された方の「10年前はもっと何もなかった」というコメントを聞きましたが、なんだか島の変わっていく様がよりリアルに感じ取れますよね。けれども、島の自然の美しさだけは変わらないでほしいです。