学報 "МИЛЛИОН ЗВЕЗД"

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No.34 2003.1 "Миллион звезд" ミリオン・ズビョースト/百万の星

ロシアの三つのクリスマス/ロシア極東連邦総合大学函館校 講師バランスカヤ イリーナ

ロシアには3つもクリスマスがありますよ。まず一番目が12月25日です。これはキリスト教国が祝う一般に知られた日です。ロシアではこの日を「カトリックのクリスマス」と呼んで祝う人がいます。ロシア語ではメリークリスマスは「С Рождеством Христовым」です。

 二番目が新年の1月1日です。これはロシアの行事の中でひときわ楽しい祭日です。
ソビエト時代には宗教が否定されたことからクリスマスが公的にはなくなったのですが、その代わりヨールカ祭りとして、もみの木を飾り、サンタクロースではなく民話の世界から現れたマロース爺さん(Дед Мороз)と雪娘(Снегурочка)が子供たちにプレゼントを配ります。それが12月31日の夜。ロシアの新年は家族で迎えるのが普通です。夜中12時の鐘の音と共にシャンパン(Советское шампанское)を開けて新年のお祝い!「С Новым Годом !」(新年おめでとう!)ロシアのクリスマスツリーはヨールカ(Новогодняя ёлка)と呼ばれていて、必ず新年前までに飾り付けされます。ツリーは旧暦のお正月1月3日が過ぎたら片づけられ、一連のクリスマスお祝い行事が終了します。でも、函館では12月26日になるとあっという間に街からツリーが消えて、ちょっと残念ですね。

 さて、ヨールカはどんなもので飾られるのか?電飾や球状の飾り人形などはもちろん、お菓子や小さなミカン、リンゴなど様々なもので飾り付けされるそうです。また、張り子人形のクマが装飾として特に用いられるのだそうです。そして必ずヨールカの前にはДед-Морозの人形が置かれます。

 プレゼントは、新年のために用意されます。クリスマスプレゼントではなく、新年のプレゼントです。12月31日までヨールカの下に置かれ、1月1日新年の夜にお互いにプレゼントを渡したり、子供たちはヨールカの下のプレゼントを開けたりします。子供たちにとっては新年の夜の一番楽しみな瞬間です。

 新年を迎える時の料理は、やはり盛大豪華です。決まった料理はありませんが、イクラやキャビヤは用意されますし、鶏肉や豚肉などの塊肉をオーブンで焼くような大皿料理が必ず準備されます。最初はサラダが数種類、イクラやキャビヤのオープンサンド、サーモンや燻製の魚、豚肉のゼリー寄せ(холодец)、豚肉のオーブン焼き、手作りのデコレーションケーキなどなど。もちろん飲み物はシャンパン。これは欠かせません。どんな家族でも新年の夜のシャンパンだけは欠かさないそうです。

 三番目は1月7日です。これこそロシアの伝統的なロシア正教のクリスマスです。ロシア革命前の旧暦では当時のクリスマスの日を現代の暦に当てはめると1月7日になるのです。この日は国民の祭日にもなっています。

 簡単に言えば、12月25日は西欧のクリスマスを祝い、1月1日は新年、1月7日はロシア正教のクリスマスのお祝いです。それにプラス旧暦のお正月!