学報 "МИЛЛИОН ЗВЕЗД"

学報"МИЛЛИОН ЗВЕЗД"

No.26 2001.01 "Миллион звезд" ミリオン・ズビョースト/百万の星

21世紀の函館校/ロシア極東連邦総合大学函館校校長イリイン・セルゲイ

人類は21世紀の敷居をまたいだ。ご承知の通り、20世紀は物理学や化学などの分野において偉大な発見が相次いだ時代だったが、2度の世界大戦が起こった世紀としても知られている。
 世界の人々は、21世紀には、進歩・調和・平和などが地球を支配すると期待している。そうした社会をつくるための条件の一つとして、教育の国際化が必要なのだと思う。
 20世紀には既に、多くの国々の教育者がこれをよく理解しており、教育の国際化を進めていた。例えば、オーストラリアだけでも、最近10年間で外国からの留学生は10倍に増えたし、中国や日本も長年にわたって教育の国際化の道を歩んでいる。
 ソ連が崩壊した後のロシアでも、教育の国際化が世界の潮流だと知って、多くの大学が国際教育プログラムを発展させるようになった。現在、ロシアには10万6千人の外国人留学生がいる。
 もちろん、極東国立大学もロシア屈指の教育機関として、積極的にこのプロセスに参入してきた。そして象徴的なことに、本学が一番最初に協力関係を結んだ外国の相手は日本の大学(創価大学)になった。そして今、極東国立大学は、ほとんどの東南アジア諸国の大学や多くのアメリカの大学とパートナーシップを築いている。
 教育国際化のプログラムの目的はもちろん、国際人の育成、国民と国民との友好関係発展などである。でも私は、もうひとつの目的を指摘したい。
 ご承知のように、それぞれの国はそれぞれの(多くの場合、まったく違う)独特の教育制度を持っている。もちろん、各国の教育にはプラス面とマイナス面がある。函館校で学ぶ諸君は、ロシアと日本の教育制度の違いをもう肌で感じたと思う。その意味で、もうひとつの教育国際交流の目的とは、いわゆる「相互教育」である。
 現在、多くのロシアの大学が国際交流プログラムに参加しているが、外国に自らの分校を持つのは極東大学のみであり、それは本学の誇りである。函館校が「ユニークな大学」と呼ばれるのは、決して偶然ではない。
 将来的には他のロシアの大学も、日本や諸外国に分校を設立するだろうが、函館校は既に20世紀に最初の分校として発足していたし、21世紀にも存続するに違いない。
 新しい世紀には、本校の教職員・学生ともに「先駆者」としての誇りと責任を胸に、日本とロシアの交流、そして国際交流を発展させようではないか。

ウラジオストク留学記

「ロシアの人々」 431 吉崎 花野子

以前、私にとってロシアは未知の国でした。時々、テレビや新聞で少しの情報を得るだけでした。
 この函館校へ入学後、先生たちはロシアについていろいろなことを話してくれました。先生たちのユーモアあふれる楽しい話を聞いているうちに、ロシアへ行きたいと思うようになりました。
 今回、そのロシアへの留学が実現したことで、たくさんの人たちと出会うことができました。
 いつだったか、ロシア人は世界で一番優しいと聞いたことがあります。ロシアで生活し始めたばかりの頃、ある女性が私にこう言いました。「私たちの生活は大変だけど、みんないい人ばかりよ」と。約3ヶ月間、いろいろな人たちに支えられて生活してきて、その女性の言葉を肌で感じました。
 私がこの留学で強く感じたこと、それはロシアの人々は、たとえ生活が大変でも、それを楽しさに変える力を持っているということ。そういう智恵や精神力の強さが、優しさとつながっているような気がします。
 異国ロシアでの貴重な体験と、出会った人々を、ずっと忘れることはないでしょう。