|
| ◆ 卒業生からの寄稿 『卒業にあたって』 ◆ |
|
まずは、先生方、職員の皆さん、そして同じ時を過ごした仲間たち、先輩方、後輩に感謝する。無事に卒業できたのは、皆さんの支援のお蔭である。
本校にはロシア語学習を目的として入ってくる方々が多い。それは当然のことだと思うのだが、私の意見としては、もしそれだけが目的ならば、そういう方々は日本に点在する他校に通うという選択肢を取ることも可能である。私が本校に通うことにした理由は、日本に居ながら外国人、しかもロシア人と言う日本人にとっては馴染のない人たちと接してみたかったから、そして日本に居ながら、ヨーロッパの教育システムで授業を受けたかったからである。日本の学校は、減点式で人を見る。どんな人間にも欠点はある。しかし、本校の先生方は、この学生は何ができるのか、何に秀でているのかを見てくださっていたと思う。できなくても、決して学生をバカにはしないのだ。なぜなら、欠点があるのが人間だからである。欠点があることを前提に、どう頑張っていくかでその人の価値が決まるのである。
本校には、幅広い年齢層の学生が在籍していることが、特色の一つである。様々なバックグラウンドを持つ人たちと接することができ、勉強させていただいた。
学生生活で一番経験として残っているのは、やはり二度にわたって参加した北方四島交流事業である。一度目は受入事業で根室方面で島民と交流をし、そして二度目は訪問事業で色丹島を訪問した。色丹島には宿泊施設がないので、船内泊となった。そこで観た夜空が忘れられない。周りには船の光と、島の数軒の民家からの光が届くのみで、後は暗闇の世界だ。まるで宇宙空間にいるような気分だった。島民には、ロシア系はもちろんの事、ウクライナ系、アジア系、そしてアラビア系の人たちまでいたことには驚いた。
本校で学んだ経験をどのように生かしていくのかは、その人次第である。4年間はその後の人生と比較すれば短い。ほんの一瞬なのだ。今一番しなければいけないことは何かを考えることだ。焦る必要はない。しかし、時間は有限である。
|
| ロシア地域学科卒 芹澤 寛人 |
|
「ロシア語」、「ロシアまつり」、「ロシア留学」。この4年間を振り返って思い起こす事といえばやはりロシアの事ばかりで、日本で有数の観光地である函館に住んでいる事さえ忘れてしまう程、ロシアの空気を直に感じていたのだと今になって気付かされます。その中でも特に印象に残っているのはウラジオストクへの留学でした。現地でロシア人と交流していて驚いたことは、学生に限らず、日本への関心を持つロシア人が多いということ、そして彼らは大きな志や情を持っているということです。ロシア人のそういった一面を見て、人同士の隔たりは、もう殆んど無いのだと感じました。
最近では海外に視点を向けたテレビ番組等が急激に増え始め、コマーシャルではさりげなくロシア民謡が流れていたりと、日本人の外国に対する興味、関心がより一層高まってきているように感じられます。今後良い機会が訪れた際には、日本から遠いようで実はとても近い国「ロシア」との架け橋を築き、両国がより一層親密になれるように頑張りたいと思います。 |
| ロシア地域学科卒 吉田 真大 |
|
今、2年間の学生生活を振り返ると、あっという間であったのにもかかわらずたくさんの出来事があって、何から書き出したら良いのかわかりません。
言語と異文化について学び続けている大先輩である極東大の先生方からは、ロシア語のみでなく期待した以上に多くのことを学ぶことができました。タチヤーナ先生には日々のロシア語会話の授業から、努力して人生を築いていく素晴らしさを学びました。デルカーチ先生の難しい試験内容からは、世の中の世知辛さを知り、うまくいかないことがあっても誠実に頑張ろうと考えられるようになりました。ロマン先生はいつもマイペースで小さな悩み事など吹き飛ばしてくれるような授業でした。アニケーエフ先生の探究心からは、好奇心を持ち学び続けることの大切さを感じました。ワレリー先生の聴き取りやすい英語の発音につられて学習意欲がどんどん燃え、鳥飼先生からは日本にいながら外国語を楽しく学び続けるコツを教えてもらいました。グラチェンコフ先生の笑顔と面白い授業内容のおかげで、言葉だけでなくロシアという国について今後も更に学びたいと思うようになりました。そして校長先生の授業からは、外国語を学ぶことは大変だけど、少しずつ前進していけることにやりがいを感じるようになりました。
2年間も毎日ロシア語に触れていたのに本当の意味で学習意欲を感じるようになったのは、こうした先生たちの授業が私の成長にとってかけがえのないものだと気付いてからです。先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。このまま卒業してしまうのはとても惜しく残念です。しかしこの学校で学んだことを、今後は社会生活で活かし日々の生活を充実したものにしようと思います。本当にありがとうございました。
|
| ロシア語科卒 福田加奈子 |
|
|
『ключи к знаниям(知識へのキー)』。みなさんは、この名前を覚えていますか?そう、入学式に必ずここの新入生がもらうあの大きな鍵のことです。2010年の入学式、学生を代表して私はあの鍵を頂く役をさせてもらいました。校長先生から手渡される時に、「この鍵はどこで使われるかわかりません。是非見つけてください。」と言われていたのを覚えています。そしてその日から私は、あの鍵をどうやって使うのか、いや、どこで使われるのか考えていました。
2年前、北海道に根差した外国語教育の一つの可能性であるロシア語を勉強したいという思いでこの学校に入学しました。その思いは今でもずっと変わらず、むしろこれからの日ロの架け橋、主に若者を巻き込む力になりたいと思うようにもなりました。振り返ると大学生活は本当に有意義でした。高校を卒業してからロシア語を勉強したいと入る学生、社会人を経てロシア語を学習したいと思う学生、18歳から60歳までの様々な角度からロシアに興味を持って集まってできたクラスメイト。彼らとともに歩んできた2年間の中で私が学んだことは数多くあります。うまく言葉にはできませんが、2年前の私と今の私を比べれば、今の方が人間として一回りも二回りも成長していると思います。
勉強に関しても、再認識させられました。若輩者の私が言うのも恐れ多いですが、語学の本質は決して良い点数をとることだけが正解ではないということです。語学は能力が物を言う時があります。発音が上手い、記憶力がいい、コミュニケーションが得意、言語習得が得意な脳を持っていたらそれはスタートダッシュが楽です。しかしそんなものがなくても、勉強量と努力で補えるのも語学だと思います。
アニケーエフ先生が「語学を勉強するのは登山と一緒」ということをおっしゃっていましたが、結局頂上を目指さなければいけないのです。だから最初からロシア語が上手な人は、きっと本道から入ったのでしょう。下手な人は藪から入ってしまったのでしょう。もしかしたらうまい人も、これからだって道に迷うかもしれません。茂みから入った人はラッキーなことに本道に出てそのままスイスイ進めるかもしれません。ロシア語に行き詰まってる人!狭いクラスにいると自分の不出来に嫌気がさしてくるかもしれませんが、他人を恨むことなく、ゴールを目指し、自分自身と是非戦うことを忘れないでください。
最後に、鍵の本題に戻ります。卒業目前にしているこの今でも、私はあのカギがどこに使われるのか悩んだままです。しかし、ここで学んだ全てのことをこれからの未来につなげたいということだけは確かです。もしかしたら実はもう使ってしまっているのに小心者の私は恐る恐る開いている最中なのかもしれません。まだまだ悩み中です。でも頑張っていきます!
学生生活の中で、みなさんの知識へのカギが開かれますように。
|
| ロシア語科卒 小早川 眸 |
|